最近のゴルフ人口の増加には驚きを隠せませんが、最近ゴルフを始めた方が(いや、何年続けていても)悩んでいるのが、何故ボールは真っ直ぐ飛ばないの?ということではないでしょうか? 右打ちの方の場合、打ち出し後右へ曲がっていくのがスライス、左へ曲がっていくのがフック。
それぞれに原因があります。
また、それぞれに良し悪しがあります。
それではまず、何故スライスしてしまうのでしょう?
ゴルフは非常に単純で奥が深いスポーツです。
目標は単純で、小さなボールをある程度離れた所にある穴に入れるだけです。
しかし、ボールを運ぶ手段として、投げたり蹴ったりするのではなく、ゴルフクラブという道具を使うことで奥が深くなります。
ゴルフを始めてすぐにイヤになってしまう人と、ハマってしまう人がハッキリ別れるスポーツでもあります。
ボールがスライスやフックしてしまい思う所に飛ばず、OBやロストボールを連発、スコアがメチャクチャでイヤになってしまう人が多いと思います。
それでもゴルフは面白い、スライスやフックを矯正する、またはその特性を活かしてフェードボール、ドローボールを駆使してプレーをする、という前向きに考えられる人はどんどんとハマっていくタイプだと思います。
しかし、基本的には狙ったところへ真っ直ぐに飛んで行くボールを打つことが出来たほうが良いわけです。
では、スライスしてしまう原因を考えてみましょう。
ゴルフでスライスしてしまう8つの要因
アドレス時のスタンス
いわゆるオープンスタンスになっていませんか? 右打ちの人前提で話をしていきますが、通常のアドレスは目標とボールの位置を結んだ線に平行に立ち(アドレスし)ますが、この時目標側の足、この場合左足が目標より左側にずれて立っている状態をオープンスタンスと言います。
このアドレスで目標方向に真っ直ぐ打とうとするとボールはスライスしてきます.アドレスした時の両足を結んだ線が真っ直ぐ目標を向いているか確認しましょう。
アドレス時のボールの位置
左足寄りにボールがありませんか? スイング軌道から考えると左足寄りにボールを置くとフェースが閉じた状態で当たりそうで、フックや左方向に引っ掛けたボールが飛んでいきそうですが、実際はスライスしていきます。
アドレスした時に、フェースが開いてしまうことが多いからだと思われます。
グリップやフェースの向き、アドレスしている場所の傾き(ライの角度)など他の要素も関係してくることではありますが、身体に対するボールの位置ということで考えると、左にあるほどスライスが出やすくなります。
グリップ
ウィークグリップになっていませんか? ウィークグリップの反対にストロンググリップというのがあります。
フックボールや飛距離が出やすいグリップです。
グリップは特に個人差の出やすいもので、いわゆるウィークグリップで打っても真っ直ぐ飛んで行く人もいます。
クラブを握った時に見える左手拳の山が2個以下だったらウィークグリップと言われます。
このグリップはスイング中にフェースが開きやすくなり、スライスボールが出る原因となります。
スイング
アウトサイドイン軌道のスイングになってませんか? クラブがボールに当たる瞬間をインパクトと言いますが、その時にフェースがボールに直角に当たって、そのまま目標方向へ真っ直ぐスイング出来ればボールは真っ直ぐ飛んでいきますが、スイング開始後、クラブがトップの位置、頭の後ろからボールの位置へ降りてくる時に、身体から離れたところから降りてきて、インパクト後フォローで身体の近い方(内側)へクラブヘッドが通り過ぎて行くスイングをアウトサイドインと言います。
その逆はインサイドアウト。
ボールを打つ時、いわゆるインパクト前後のクラブヘッドの軌道は、できる限り真っ直ぐ、身体に対して平行が理想です。
その平行にクラブヘッドが動いているエリアがより長い方が飛球方向は安定して真っ直ぐになります。
しかし、スイング中、身体は背中を軸にして回転してますから、クラブヘッドを真っ直ぐに移動させるのは至難の業ですから、とりあえずはインパクトの前後でクラブヘッドが平行に移動しているイメージを持ってスイングしてみましょう。
グリップ
アドレス時の両手の位置がボールより後ろではないですか?よくハンドファーストに構える、と聞くと思います。
つまり、アドレス時の両手の位置がボールより目標物に近い、左足よりに構えるということです。
クラブはある程度の長さがありますので、テークバックからインパクトの瞬間を迎える時、両手の位置より、クラブヘッドの位置のほうが遅れて出てきます。
インパクの瞬間はほとんどがハンドファーストの形でクラブヘッドがボールに当たっているのです。
アドレス時に両手の位置とボールの位置が同じだった場合、インパクの瞬間はクラブフェースが開いて当たりやすくなりますので、スライスになりやすくなります。
アドレスからハンドファースト、つまりインパクト時の形で構えてあげればスライスを防ぎやすくなるはずです。
左腕の使い方
インパクトからフォローにかけて、左脇が開いてませんか? インパクト後のクラブフェースは出来るだけ目標物に対して真っ直ぐに移動している方がボールは真っ直ぐ飛んでいきますが、その時に両手首が上手く返せないと、どうしても左脇を開いてその状態を作ることになってしまいます。
テークバックからインパクトまでは左手首が右手首の上にありますが、インパクトからフォローでは右手首が左手首の上に来るように手首を返す必要があり、その際に左脇を締めて、左肘を上手に使うと手首が返り、スライスが防ぎやすくなります。
左足の使い方
インパクトからフォローの時に左足(膝)が目標方向い流れてませんか? 「左に壁を作ってスイングする」と聞くことがあると思います。
先ほどのインパクトからは左脇を締めてスイングするという事と絡んできますが、インパクト後左足、特に膝が左側に流れていかないようにスイングするとスライスが収まることが有ります。
左膝が流れてスイングするということは、インパクトの時に身体が開きやすくなり、結果フェースが開いてインパクトを迎え、ボールはスライスしやすくなります。
左に壁を作ってスイングするというのは、飛距離も伸びるし、スライスを抑えることにもなります。
アドレス時の地面の傾斜
アドレス時の地面の傾斜がつま先下がりになっていませんか? これは、コース上での話になりますが、アドレス時の脚の位置よりボールの位置のほうが低い場合、いわゆるつま先下がりのライと言います。
この状態の時は、ボールが狙った方向よりも右に飛んで行く、スライスボールになりやすくなります。
また、ボールがクラブフェースの下の方に当たる、トップボールにもなりやすくなります。
ボールとの距離が遠くなるためです。
練習場はフラット、水平な足場(ライ)ですから、こういうことは起きませんが、コース上でフラットな足場と言えば、ティーグランドくらいでしょうか?コース上では足場の傾き、登り傾斜、下り傾斜、つま先上がり、つま先下がりと色々な場面がありますので、その場面に応じたスイングをする必要があります。
これは練習場で再現するのは簡単ではないので、コースに出て体験していくしかありません。
いかがだったでしょうか?
8つの原因をまとめてみると、アドレスに関するものが多い事に気が付きます。
スイングはテークバック、トップ、ダウンスイング、インパクト、フォロースイングと沢山の要素・行程からなりますが、アドレスはスイングを開始する前で身体が静止している状態で、ゴルフの中での基本中の基本、一番安定して形が作れる部分です。
スイングや球の行方も気になりますが、まずは安定して同じアドレスが出来るように、自分のゴルフを見直してみましょう。