ゴルファーにとって悩みの種はたくさんありますが、そのひとつにどうすればかっこいいスイングが出来るか、というのがあります。
良いスコアは諦めたがせめてスイングだけでもカッコよくなりたい・・・と、至って謙虚なゴルファーはたくさんいます。
しかし、ゴルフではスイングが良ければ自然とグッドショットが出るものです。
カッコから入ればゴルフは上達するものなのでしょうか?
ゴルフスイングではとかくアドレスやスイングフォームにこだわります。
スタンスはどう、前傾姿勢はこう、トップの右ひじの角度はああだこうだ・・・などと細かく挙げればきりがありません。
「ゴルフは上がってナンボ、スコアがまとまればそれでいいじゃないか」と言いたいところですが、なかなかそうもいきません。
理由は色々ありますが、大きく分けると次の3つに集約されます。
まず、ゴルフではスイングの再現性を求められるという点。
次に日常生活ではありえない不自然な動きをゴルフでは強いられるということ。
最後にゴルフクラブの構造による、の3点です。
なんとなく分かったような分からないような理由ですが、この3点はゴルフのスイングを究める事に密接に関わっています。
それは一体どういうことなのでしょう。
この点を理解し、またゴルフの上達を目指してスイングを究めるとはどういう事なのでしょうか?
ゴルフスイング5つのポイント
自分のスイングを見る
大抵のアマチュアゴルファーは自分のスイングを自分で見たことが無いのではないでしょうか。
なのに自分のスイングに自信を持っています。
ゴルフ仲間と一緒に練習に行き、さまざまなアドバイスを聞かされてもいまいちピンとこない理由もその辺りにあります。
自己評価が他人評価より高いために、指摘を素直に聞けないばかりか「自分のスイングは自分が一番わかっている」という思い込みが邪魔をしているのです。
しかしゴルフのスイングを究めるには現実を受け入れなければなりません。
その為にも自分のスイングを録画して見て下さい。
指摘された事が手に取るように理解できます。
そして練習の後は何度も映像チェックをする事です。
繰り返し自分のスイングをチェックすることで綺麗で再現性の高いスイングが完成されて行きます。
再現性が高いという事はゴルフ場でも同じボールが打てるという事です。
ゴルフスイングは不自然
ゴルフのスイングは人工的に意識して作り上げないときれいに完成するものではありません。
背筋を伸ばしたままやや前傾姿勢を保ち、体重は両足の親指の付け根にかけ、両膝は前方を向いたまま左肩を右真横に水平移動させ、胸が真後ろを向いた位置で両腕を真上に上げるが、その間頭は微動だにせずボールを見続ける・・・。
トップの形を作るだけでこれほど不自然な動作を体に強いているのです。
日常生活では決して取ることのない姿勢で連続的な動きをスムースに行わなければならないのがゴルフのスイングです。
ゴルフのスイングを会得するには、動きやすく楽な動きという考え方は根本から捨てなければなりません。
素振り
ほとんどのアマチュアゴルファーは、リラックスした状態で素振りをすれば綺麗なスイングをします。
ですが、いざボールを目の前に置くと途端に力みが出てぎこちないスイングになってしまいます。
ゴルフでは素振りの時のように打つのがいい、というのは全ゴルファーに共通するテーゼです。
素振りも立派なゴルフの練習の一つですから、適当な準備運動という位置づけではなく、実際にボールを打つ事を想定して行いましょう。
「ボールを打つつもりで素振りし、素振りするつもりでボールを打つ」がゴルフのスイングを究める秘訣の3つ目です。
レッスン記事
ゴルフ雑誌などにはレッスン記事が載っている場合が多いです。
よくもまあ次から次へと手を変え品を変えて大量のレッスン記事を書けるものだと感心してしまいますが、やはりニーズがあるから記事になるのでしょう。
確かにゴルファー達は勉強熱心ですが、ゴルフはそう簡単に上達するものでもありません。
その理由はゴルフの練習法が適切でないから、と断言しても良いでしょう。
極端な例を出すと、スライスを矯正するために左を向いて打つようなものがそれです。
言うなれば病状に合った適切な治療をしていないとのです。
ゴルフ雑誌のレッスン記事では、誰を対象にしているかが極めて曖昧です。
例えば右が怖いゴルファー向け、となっていても、自分はスライサーなのか、単にプッシュしているだけか、はたまたボールの位置やアドレスに原因があるのか、は雑誌を読んでも分かりません。
注意しないと直さないでいいところをいじってしまう危険があります。
クラブ選び
ゴルフは「停滞スポーツ」などと言われる事があります。
これは、アマチュアゴルファーの平均スコアが昔も今も大差がなく、この先も同じくらいだろうと予想されているところから来ています。
しかしこれはよく考えたらおかしな話です。
毎年のように「当社比10ヤード飛距離UP」のクラブが発売され「絶対入るパター」や「一発でバンカー脱出」のウェッジが発売されているにも拘わらず、だからです。
しかし理由は簡単で、ゴルファーそれぞれのスイングに合わせたクラブ選びをしていない事が原因の一つです。
華奢な女性が重いスチールシャフトのアイアンを使うことは無いですが、多くのアマチュアゴルファーはこれと五十歩百歩の事をしています。
特に男性は硬めのシャフトを選びがちですが、シャフトが硬いという意識がある時点で既にきれいなスイングは出来ないと思った方がいいです。
そんなことをあれこれ意識している事がスイングのスムースさを阻害するからです。
ヘッドスピードなどの数値は脇に置いておいて、一度Rフレックスのクラブを使ってみて下さい。
7割以上の人はスイングが改善されて飛距離がアップするでしょう。
シャフトの硬さなどは一例にすぎません。
信頼のおけるプロショップでじっくり相談すればクラブ選びでスイングが変わることが実感できます。
いかがだったでしょうか?
ゴルフのスイングは人それぞれ、体型も体力も違いますから一つと同じ形はありません。
しかし、クラブヘッドがボールを打って、どのように飛んでいくかは全て同じ物理法則に従っています。
インパクトが同じなら、気象条件を無視すれば全く同じボールが飛んでいきます。
その事を理解し、それをどの番手でも、いつでも再現できるのが究極のスイングだと言えましょう。