ゴルファーなら誰しも一度が悩まされるのが、打ち出した弾道が右に曲がるスライスでしょう。
自分のアドレスもまっすぐなはず、クラブのフェースも右を向いているはずなのに、なぜスライスが出るんだろう?と原因が分からないというゴルファーは少なくありません。
「ドライバーでまっすぐ飛ばしたい」「スライスを出したくない」そんなゴルファーの思いを妨げている、スライスの原因とは一体何なのでしょうか?
スライスの原因が把握できず、スコアが改善しないという話はよく聞きます。
ドライバーでまっすぐ飛ばそうと「インパクトで正確にフェース面を戻そう」「強く叩こう」など考えているのに、なぜかスライスしてOBになってしまう。
また、残り180ヤードという時、せっかくフェアウェイから打てるのに、ロングアイアンやユーティリティなど長いクラブが使いこなせず大ミスして叩いてしまう。
なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか?スライスの原因を把握してショットの精度を上げるためには、どんなことに気をつければよいのでしょうか?
スライスする9つの要因
力みすぎている
飛ばそうとしてアドレスの時点で力んでしまっている人が多くいます。
体に力が入っているとスムーズな動きはできないのでスライスの原因になります。
スイング中、いかにリラックスした状態で腕を振れるかが、正しく振りぬくためのポイントです。
そのためにはまず、アドレスで肩の力みを取っておくことです。
肩をすとんと脱力させる感じで構えましょう。
肩の力を抜いて、上体を脱力させた状態のアドレスが作れれば、ヘッドを効率的に走らせることができるのでスライスの原因を取り除けます。
球に当てる意識がある
長いクラブを持つと「当たらないのでは」と思うので、ついついインパクトに集中しがちになり、結果的にスライスを生む原因の一つとなります。
インパクトの形だけをイメージしてそれを目指すと、どうしても振り切ることを忘れがちです。
長いクラブほどフィニッシュの形を先にイメージして、インパクトが通過点になるようにします。
すると、バランスを崩さないために必要なトップの大きさも自然と決まってきます。
フィニッシュを先に決めると、アドレスも良い形になりやすく、スライスの原因を防げます。
フィニッシュは左足一本で立てる形を目指します。
大振りすると、左足一本では支えられなくなります。
大振りしている
スライスせずに長い距離を打ちたい時には、ミート率を上げて芯できっちりヒットすることが大事です。
そのためにはグリップは1センチくらい短く握ります。
スイングの大きさを変えなくても、短く握るだけでスイングは小さくなります。
クラブを短く持つことで、スイング弧は小さくなるのでミート率が上がり、スライスの原因を減らせるのです。
ただし。
短く握ると手だけで振ってしまったり、打ち急ぎのミスが出たりしやすくスライスの原因となるので注意しましょう。
短く握っても振り急いでしまうとスライスの原因になります。
テークバックをいつもよりゆっくり上げるとよいでしょう。
速く振ろうとしている
ヘッドをインパクトで走らせようとするのがスライスの原因の一つです。
スライスを防ぐには、等速でスイングするイメージを持ち、ゆったりスイングすることが大切です。
インパクトは「通過点」という意識を持ちましょう。
体を突っ込まずにヘッドをゆっくり走らせることで、弾道が低くなります。
ボールが早く地面に着地するので方向性が安定します。
低く飛べば風の影響を受けにくいなど、スライスなどの曲がる原因も減らせます。
ティアップが高い
スライスしたくない、曲げたくない時は、「低いボールで早く地面に落として、ランで飛距離を稼ぐ」というのがポイントです。
そのためにティアップは通常よりも低めにセットします。
低くすればそれだけフェース面の下目にあたるので、ヘッドを地面と平行に動かすだけで自然と弾道が低くなります。
高さの目安は、使用しているドライバーのフェース上部からボールが出ない程度がよいでしょう。
アドレスに入る時の目線
アドレスに入るときに注意してほしいのが目線です。
球を上げたくなると目線が高くなりやすく、そのまま構えると肩や腰のラインを水平に保ちにくくなるので、スライスの原因になります。
空ではなく、グリーンの旗を見る感じで目線を低くしたまま、アドレスに入るようにしましょう。
低いライナーを打つくらいのイメージで目線を低くしながらアドレスに入ると良い構えができるので、スライスの原因を減らせます。
腰・肩が水平に
短いクラブは手打ちでも球に当てることは可能ですが、長いクラブはしっかり体を回転させる必要があります。
このとき、肩と腰のラインを水平に保ったまま体を回すようにします。
特に、球を上げようとすると肩のラインが動きやすいのでスライスの原因となりやすくなります。
テークバックでは胸を右に向けて、フォローでは左に向けることを意識すると、肩と腰は水平にターンしやすくなります。
ヘッドを持ちあげている
左手でクラブをアウトサイドに振り上げフェースを閉じてしまうとスライスの原因になります。
テークバックを意識してみましょう。
自分から見てフェースが開いて見えるようにクラブを上げるのです。
それがスクエアな正しい軌道です。
初動の60センチ、手元が右太もも前あたりまでは、右腕をまっすぐ伸ばしたままにします。
ヘッドを持ちあげるのではなく、肩・腕・腰を一緒に動かして、クラブヘッドが少し先行するイメージを持つのも、スライスの原因を除くのに効果的でしょう。
この時、自分からみるとフェースは開いていますが、実はそれがスクエアなポジションなのです。
まっすぐ上げる意識が強いと左手主導になって、フェースは閉じて上がります。
体が右を向いている
ボールに当てたい気持ちが強いと起きやすい現象で、スライスの原因の一つとしてよく知られています。
肩のラインをスクエアにセットするためには、クロスハンドでグリップしながらアドレスに入るのが効果的です。
クロスハンドで握ったままアドレスに入り、ターゲットを確認してから通常の握りに戻すと肩の向きはスクエアになるので、スライスの原因を減らせます。
いかがだったでしょうか?
スライスの原因9つのポイント、単に「アドレスやフェースが右を向いているから」だけではないとお分かりいただけたと思います。
「長いクラブで思い切り打ちたい」という気持ちも分かります。
しかし、だからといってスイングが速すぎたり大振りすぎたりすると、スライスの原因になってしまうというわけです。
体をリラックスさせ、コンパクトなスイングで真っすぐな弾道を目指しましょう。