ゴルフ場のカジュアル化によってゴルフをする人が増えました。
ゴルフのスクールに通ってアドレスから教わり、あるいは独学でゴルフを学んだりして、スクールや練習場ではアドレスをしっかり決めて、良いボールが打てるのに、ゴルフコースへ出ると右へ左へボールが曲がってしまう・・・
良い感触で打てたのに、ボールはOBへ一直線、なんていうこともあります。
それではいったいなぜ、ボールが曲がってしまうのでしょうか?
ゴルフのスイングとは基本的にアドレス、テークバック、ダウンスイング、インパクト、フォローという動きで行なわれます。
多くのゴルファーが、ミスショットの原因をスイングプレーンに求めたり、切り返しのタイミングに求めていますが、実はもともとアドレスが右や左に向いていた、というケースが少なからずあります。
ですからショットのそものは実はナイスショットだった、というケースもあるわけです。
いや、そんな事はない、アドレスはまっすぐ向いていると思われる人もいるでしょう。
なぜならゴルフ練習場やゴルフスクールではアドレスを取る時に、打球マットに敷かれた白線などスタンスをまっすぐ取れる目印がたくさんあります。
ところがゴルフコースではそのような目印はほとんどありませんから自分の感覚に頼ってアドレスを取ることになるのです。
ここにゴルフの難しさがあります。
プロゴルフトーナメントでもキャディがプレーヤーの後ろからアドレスを確認している光景を目にすると思いますが、プロゴルファーでも狂ってしまうのがアドレスなのです。
それでは専属キャディがいない一般のゴルファーはゴルフにおいて、いかにアドレスを確かなものにすればいいのでしょうか?
ゴルフのアドレスで重要な7つのポイント
アドレスは飛球線と平行
アドレスして、ゴルフボールにゴルフクラブをセットアップすると、クラブの番手にもよりますがボールとアドレスで決めた足との間に数十センチの間隔が出来ます。
この間隔を保持したまま、アドレスはボールと平行に「ボールを打ちたい方向」と平行に右打ちの場合は左、左打ちの場合には右に向けます。
数十センチの間隔が、200ヤード先では15ヤードから20ヤードの間隔に広がってしまいます。
特に出球がまっすぐ右や、左に飛ぶ場合にはチェックしてみて下さい。
アラインメントスティック
最近、ゴルフでよく見かけるプラスティック製の細長い2本の棒がアラインメントスティックです。
アドレスの向きやボールと身体の位置、クラブヘッドの入射角などのチェックに役に立ち、ゴルフショップで2,000円前後と手軽に買えることからゴルフには欠かせないものとして利用しているゴルファーが増えてきました。
このアラインメントスティックを活用してアドレスの確認をするときには、1本はボールを打ちたい方向、つまり飛球線に向けて置き、もう1本はアドレスで構えた両足の、つま先側ではなくかかと側にセットしてみてください。
つま先は人によって開いたり閉じたりしますので、正確な判断がしづらいので、両足のかかとを結んで飛球線方向に置いてみて下さい。
2本が平行になっていれば大成功です。
そうして飛球線と平行というのが、思いのほかアドレスが左に向いているということが判ると思います。
目標の確認
ゴルフボールを打つとき、ボールに対して構え、ワッグルしながらターゲット方向を幾度も見ていませんか?それもアドレスが狂う原因なのです。
ゴルフでは右打ちの場合、左の肩越しにターゲットを見る形になりますね。
すると知らず知らずのうちに右の肩が前に出てくる(被る)ことがあります。
人間の目は錯覚を起こしやすいので、被った肩の線に合わせて微妙にアドレスを変えてしまうと最初に打とうとした目標から大きく逸れてしまうことになり、ボールが曲がる原因にもなります。
ですので打つクラブを決めたら必ずボールの後ろからターゲットに正対して目標を決めて、そのターゲットよりも少し左に(左打ちの人は右に)別の目印、例えば大きな木でも、クラブハウスの屋根でも構いませんので目印を決めてそこに合わせてアドレスを決めます。
そして決めたら迷わずに打ちます。
目印を見つける
ゴルフコースでアドレスを決める時に、何となく目標に向けてアドレスしていませんか?それが正しいアドレスでなければボールは狙い通りに飛びません。
そこでまず、ボールの前後、打ち出す方向にディボット跡でも草でも良いので目印を決めます。
次にその、ボールと目印を結んだ仮想ラインと平行に新たに目印を2つ決めて、その仮想ラインに合わせてアドレスを決めます。
そうするとボールの打ち出し方向とアドレスが平行になり、狙い通りにボールを打つことが易しくなります。
ティグラウンドは平らではない
いうまでもなく、ゴルフにおけるティグラウンドはティーマークを結んだ線上と、それぞれのティーマークの真後ろに2クラブレングス以内の四角形の範囲内にボールをティアップします。
このとき、ゴルファーのティグラウンドへの出入りが頻繁な方へ向って、ゴルファーが足で踏む分地面が低くなっています。
その低くなった部分にティアップすると前足下がりのライから打つことになりますのでボールはスライスし易くなります。
そこでティグラウンドに上がったらまず、後方からティグラウンド全体をよく見て平らな場所を探します。
そこにティアップして打てば良いのですが、ゴルフではほとんど平らな場所というのはありません。
ですので前下がり(前上がり)の状態にティアップしなければならず、かつそのホールの右(左)に曲げると危険な場合には、アドレスを少し左(右)に向けてセットして、いつも通りのスイングをします。
午後イチは身体をまわす
ハーフが終了してお昼の休憩です。
美味しい昼食に舌鼓をうつのもゴルフの楽しみです。
そして、さあ後半、という時にミスショットがよく出ます。
これはお腹が膨れて身体が十分に捻りきれない為にテークバックが浅くなり、打ち急ぎになって起こることが多いミスです。
これを回避するためにはアドレスを決めたら右足(左足)のつま先をいつもよりほんの少し開きます。
そうすることで身体が回り易くなり十分に捻ることが可能になるのです。
これはボールがよく左に飛ぶ、という日にもチェックしておきたいことです。
アドレスはかかとのライン
ゴルフでは、アドレスをまっすぐ目標に向けたつもりでも両足つま先の微妙な開き加減によって目の錯覚を招き、平行に思えたものが実は平行ではない、というケースがあります。
ですので、アドレスは両足のかかとを結んだラインで決めるように習慣付けましょう。
まず、アドレスを決めたらその場でしゃがんでみます。
きちんとアドレスが決まっていればスムーズにしゃがめますが、アドレスがズレているとどちらかの足に負荷がかかった状態になります。
最初は少し格好悪いと思うかもしれませんが、慣れてくれば両足かかとを結んだラインが目標に向いているかが分かるようになります。
ですので是非、これを習慣付けましょう。
いかがだったでしょうか?
ゴルフはアドレスに始まりアドレスに終わる、とは昔から語られている格言です。
スイングプレーンや切り返しのタイミングではなくて単にアドレスが間違っていただけでミスショットが出るのではもったいないですし、ゴルフが面白くなくなってしまいます。
プロゴルファーでも難しい、ゴルフのアドレスの決め方ですが、ちょっとした工夫で改善されますので本記事のヒントを実践して楽しいゴルフをしましょう。